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珪酸ソーダ

珪酸ソーダ

一般特性

珪酸ソーダは右図のように、組成を変化させることにより、違った4つの性質を持つ溶液溶液です。
過剰に希釈すれば水に近づき、アルカリの量を少なくすれば珪酸ゲルあるいはゾルの性質になります。
また水を少なくすれば無水ガラスの性質に近づきます。いいかえれば水の流動性・アルカリのアルカリ度・珪酸ゲルの弾性・ガラスの粘性をもちます。

● 化学的特性

珪酸ソーダ中に珪酸より強いあらゆる酸を添加すると、珪酸が遊離しゲル状に変化して、重合もしくは水の放出によって収縮が始まり、
それと同時に離漿の現象が起こり、珪酸ソーダとしての特性は皆無になります。またすべての珪酸ソーダは加水分解を起こしており、
一方では中和も行われていて前者、後者は同一溶液中では平衡をたもっています。
重金属、アルミニウムのような土金属の各塩は、珪酸ソーダに作用して、珪酸金属の水酸化物および水よりなる色々な組成の沈殿を生じます。
珪酸ソーダにアルコールを添加すると、アルコールの脱水作用により珪酸ゲルを遊離します。
その他フェノールやアルデヒドのような有機質も同様な作用があります。
耐アルカリ性の金属は珪酸ソーダに作用されませんが、亜鉛やアルミニウムは珪酸ソーダのアルカリに侵されます。
その際、金属の表面に珪酸および金属酸化物よりのなる層を生じ、この層はアルミニウムにおいては特にそれ以上の侵食を防止します。
したがって、珪酸ソーダは侵食性金属の防食にも利用されます。

● 物理的特性

珪酸ソーダの構造については、多くの学説が提唱されていますが、いまだに確立された理論はありません。
しかし珪酸ソーダは一般的に、 Na,SiO3 ,HS iO3 、OHイオンを含み、状況によって水和・重合して いる珪酸は、
シロキサンボンド〔-O-Si-O-〕nにOHあるいはONaが結合し、Na+は強固に水和がなされているため、その結合は弱められているとされています。

● 比重とボーメ度

珪酸ソーダの比重は、20℃における密度をボーメ度(Be)で表示しています。これを比重に換算するときは次式が用いられます。

比重(S.G.)≒144.3
144.3-Be

20℃以外でボーメ度を測定した場合は、次の式によって20℃のボーメ度の近似値が得られます。

A=a-(20-t)×0.04

A:20℃に換算したボーメ度
a:計ったボーメ度
t:計った温度 0.04:温度1degに対する補整値。
0.04:温度1degに対する補整値

図1 ボーメ度SiO2/Na2O、重量比Na2O%、SiO2%のいずれか2項目の概略値を求めるための図表です

● 溶液の粘性

溶液の粘性は、モル比(SiO2/Na2O×1.032)が一定の場合は溶液中のNa2O・nSiO2の量が一定の場合は、
モル比が大きいほど粘性は大きくなります。なお、モル比、Na2O・nSiO2の量が一定の場合、温度が変化すると粘性も著しく変化します。

● 氷結点

溶液の氷結点は水より僅かに低く、珪酸ソーダ3号は-2.5℃ですが、珪酸ソーダ1号では濃度が高いため、
-8℃以下に冷却しても氷結せず過冷却のまま極めて粘性の高い状態になります。氷結したものは加熱すると元の状態に戻りますが、
温め方が不十分な場合氷を主体とする結晶が浮上して上層部が薄められる現象がおこるので溶解した後は十分混合することが必要です。

● 危険有害性の要約

アルカリ性のため眼、皮膚などに腐食性があります。特に眼に入ったときは重大な障害を及ぼす危険性があるので取り扱いの際は保護具を着用してください。
万が一の場合は直ちに大量の水で洗浄し、医師の手当てを受けてください。

● 適用法令など

国連分類 :8 (腐食性物質) 等級Ⅲ
国連番号 :3266

海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律 :施行令別表第1 有害液体物質(Y類)
消防法(危険物) :規制なし
労働安全衛生法(特化物、有機溶剤、表示物質):該当なし
毒物及び劇物取締法(毒劇物) :該当なし
化学物質管理促進法 :該当なし
航空法 施行規則第194条危険物告示別表第1:腐食性物質
船舶安全法 危機則第3条危険物告示別表第1:腐食性物質
外国為替及び外国貿易管理法、輸出貿易管理令、別表第1の16項に揚げる貨物に該当するので、輸出の際に許可申請要件(客観要件、インフォーム要件)に該当する場合は輸出許可が必要である。